編集だより

【ライター光田塾】「伝わる文章」マスターへの道。ep.18

文節レベルの重複を解消する。

めっきり秋ですね。
長らくお待たせしておりましたこちらの連載を進めていきたいと思います。

インプレスから出ている「新しい文章力の教室」をテキストに、不肖ライター光田が解説を加えながら、伝わる文章を目指すという企画です。

ep.77まで続きますが、ぼちぼち読んでみてくださいね!
「書きたいことがまとまらない…」「文章が続かない!」という人にとってはもちろん、「日頃から文章には慣れているから大丈夫!」という人にも、確認としてお役立ていただけるかと思います^^

というわけで今回の単元は「文節レベルの重複を解消する」です。

すっかり前のことになってしまいましたが、前回のep.17では「単語レベル」での重複を見てきました。

  1. 単語レベル(同じ単語を何度も用いていないか)(ep.17)
  2. 文節レベル(特に文末表現が同じになっていないか)←今回
  3. 文型レベル(文章構造は単調になっていないか)
  4. 段落レベル(ep.21で詳しく説明)
  5. 記事レベル(ep.71で詳しく説明)

今回は2番目の「文節レベル」でのチェック。

「あれ、文節ってなんだっけ?」というあなたのために、ちょっとおさらい。
文節とは定義上、文章を区切った時に不自然でないように区切った最小の単位のこと

…わかりにくい!!
説明しているようでできていない感じがモヤモヤしますねえ。

言い方を変えましょう。
自立語のみ または 自立語+付属語で区切れる単位のことです。

いやこれでもわかりにくい!!

はい。ですよね。多分小学校の高学年や中学校で習うんですが、これ、もっとうまい説明の仕方はないものかといつも思います。

自立語は、その単語だけで意味をなすもの。
いわゆる「が、は、に、を」などの「助詞」とか以外。
付属語は「が、は、に、を」など、自立語にくっついていないとそれだけでは意味をなさないもの。

つまり、自立語は大人。付属語は赤ちゃん
そんなイメージでどうでしょうか。

大人は一人でなんでもできるけれど、赤ちゃんは一人では何にもできない。でも大人と一緒ならいろいろできる。

で、「文節」っていうのはこの「大人だけの場合」と「大人と赤ちゃんのセット」のことを指すんです。

前置きがだいぶ長くなりましたが、この「文節レベル」で表現が重複することが往々にしてあるのです。
下の例をご覧ください。

【マーケットがあったので、お土産を買っておきたかったので入ってみた。】

赤字で記した部分が重複していますよね。子どもっぽい印象がします。
これを、以下のように書き換えてみると…。

【マーケットがあったので、お土産を買っておきたかったため入ってみた。】

ちょっと大人っぽく、すっきりした感じがしませんか?
「~ので」の繰り返しは、話し言葉をそのまま文章にするクセがある人や、一文を句点「。」で区切らずに長々と書いてしまう人によく起こります。
他にも、例えばこんな文章。

【会社へ行っ昼休みに部長に呼ばれ、書類を出すように言われ作成して提出しました。】

この文章も、どこかで区切って読みやすくしたり、「~ので」「~すると」などの言葉に言い換えてみたりすると、ぐっと良くなりそうです。

文節単位で同じ言葉を多用していないか、確認してみてくださいね。

一方、動作の繰り返しや対比表現などで用いられる「~たり」は、繰り返して使うのが原則とされています。
話し言葉ではしばしば2回目以降の「~たり」が省略されることがあるので、文章では意識してみましょう。

本日のまとめ

「文節レベル」で言葉を重複させていませんか?
子どもっぽい文章にならないために、多用を避けてすっきりさせましょう。

次回は、ep.19「文末のバリエーションに気を配る」です。
今回の単元とちょっと似ていますので、さらっと勉強していきましょう。
お楽しみに!

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