追求するのは「リアル」。我を取らずに他を利する。

日本人が心地よく過ごせる、日本の住空間。そこに日本のモノづくりは不可欠だと鶴田さんは話す。ここで店名にもある「リアル」についての思いを尋ねる。

REALは、現実、現物という意味ですが、そこに『本物』という意味も重ねました。日本の職人が、長年の技術を結集させた家具は、日本のリアルな暮らし、リアルな土地の風土を知っているからこそできる賜物です。そして信頼できるデザイナーとコラボすることで、新たな商品として誕生する。理想の暮らしは必ずリアルになる。私たちはそんなお手伝いが出来たらと思っています

例えばこちらのオリジナル国産チェアは、ふっと手に触れたときの吸い付くような手触りが特長。無垢の木材のぬくもりを保ちながら、ところどころに使われている真鍮がアクセントに。このシリーズは「Cochi(コチ)」と名付けられ、春の訪れを告げる東の風が世界に向けてそよいでいくようにというデザイナーの思いが込められている。

胴でできた支柱と、ウォールナット無垢材の天板が、絶妙に馴染んだローテーブル。どの角度からも美しく見えるように計算されており、長く愛用しても飽きのこないデザインになっている。実際のユーザーの声を拾い、製品に落とし込んでいけるからこそ、生活に根付くものが生まれていく。

岐阜県土岐市にある小さな工房では、釉薬の変化によりこんなにも色鮮やかな器が出来上がる。古き良き昭和の時代には、人を家に招く習慣があった。年中行事や慶弔時に、大勢の人が集まり、家主はその家庭の料理を出して客人をもてなすことが当たり前だった。その習慣はやがて「その人のための食器」を選ぶようになる。人を呼ぶから、器にこだわる。核家族化が進み、人の集まりも希薄になった昨今だからこそ、こんなテーブルウェアを使いたい。

今後、モノづくりの未来はどうなっていくのだろうか?そして、鶴田さんがこれまでの経験で得た学びとは。

「現在はモノづくりの取り組みを若い世代にも引き継いでもらおうと思っています。30代後半から40代くらいの若いクリエイターとzoomで打ち合わせをしたりね。日本のいいものを、新しい感覚でどんどん磨いて、地方から世界に発信していくんです。僕には大義がある。その大義のもとに集った仲間たちのために、そして地域のモノづくりのために注力していきたいですね。『自分がこうなりたい』という、自分の欲ばかりでは、仲間は集まってきません。自分ではなく、自分以外の誰か・何かのために。素直な心で吸収し、実践していくだけです

あなたにとって、譲れない「大義」はあるだろうか。
どうしても成し得たいこと。貫きたいこと。
もしそれがあるのならば、声を上げて仲間を呼ぼう。

その大義が達成されたとき、理想がリアルになっているはずだから。

REAL Style
名古屋市中区大井町1-41
TEL 052-323-6262
11:00~18:00
水曜休
Pあり
https://www.real-style.jp/

Text:光田さやか
Photo:荻野哲生

2 件のコメント

  • 色々成されている鶴田さんも、まだまだ御自身では「リアル」にするための途中にいらっしゃるのだと感じました。そして他から見たらそれこそが既に「リアル」なのだとわかりました。完読出来て有り難かったです。鶴田さん、筆者様に感謝です。

    • 倉橋岳様
      4話にわたりコメントいただきまして、ありがとうございます。
      「大義のために、仲間のために」。そんな思いがひしひしと伝わってくる、インタビューとなりました。
      「自分がどうこうなりたい、という思いが先行するうちは、会社としても人としても成長はありえない」というお言葉が、とても印象的でした。
      鶴田さんのように、常に「リアル」を追求していけるような人でありたいと思いました。

      今後のインタビューもどうぞお楽しみください!

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